三菱重工技報
    Vol. 58 No. 1 (2021)   新製品·新技術特集
    技術論文

    重イオン用超伝導加速管製造技術

    Manufacturing Techniques of Superconducting RF Cavities for Heavy Ions

    原博史
    Hiroshi Hara
    仙入克也
    Katsuya Sennyu
    宮本明啓
    Akihiro Miyamoto
    柳澤剛
    Takeshi Yanagisawa
    原博史
    仙入克也
    宮本明啓
    柳澤剛

    国立研究開発法人 理化学研究所において,113番元素がニホニウムと命名されたことをきっかけに,新元素合成に必要なエネルギーまで重イオンを加速するために既存の線形加速器を増強するプロジェクトが開始された。限られたスペースで増強を実現するためには超伝導加速管の導入が不可欠であったが,純ニオブ製の重イオン用超伝導加速管は国内で開発例がなかった。三菱重工機械システム株式会社は電子用超伝導加速管の製造技術を活用し,理研とともに重イオン用超伝導加速管の開発に取り組み10台の実用機の製造に成功した。本報では,高性能の重イオン用超伝導加速管を実現した製造技術について述べる。