三菱重工技報
    Vol. 60 No. 1 (2023)   新製品·新技術特集
    技術論文

    3Dデジタル記録化を実現する 写真投影による簡易3D検査記録システム

    Simple 3D Inspection Recording System Using Photographic Projection to Create 3D Digital Records

    石井翔太
    Shota Ishii
    坂井達也
    Tatsuya Sakai
    石井翔太
    坂井達也

    一般的に,2次元(2D)展開図に損傷情報を記録する方法は容易に検査記録を作成できる利点はあるが,展開図への損傷位置の忠実性,及び事後における損傷範囲の分析精度などの課題があり,3次元(3D)デジタル情報として検査記録を保存する技術が求められている。そこで,検査対象品を撮影した写真(カメラ)の位置·方向を3D CG空間上で再現し,写真上で指示した損傷領域と写真を対象3D CADモデル上に投影することで,損傷領域の面積と写真のテクスチャーを取得·記録する技術を開発した。これにより,2D検査記録と同等な作業量·装置で3Dデジタル検査記録を作成し,品質管理の向上を図ることが可能である。