三菱重工技報
    Vol. 59 No. 3 (2022)   デジタルイノベーション特集
    設備紹介

    発電プラント向けO&M業務基本システム(EAM)構築と適用

    Construction and Application of O&M Operation Basic System (EAM) for Power Generation Plants

    三菱重工業株式会社
    デジタルイノベーション本部 DI戦略企画部
    エナジートランジション&パワー事業本部 SPMI事業部 長崎ソリューション営業部

    IGCCプラントのLTSA遂行において,お客様と三菱重工業株式会社が一体となり,双方で適切なO&M業務の遂行,及びスムーズなトラブル対応を実施し,プラント稼働率の向上を図ることが求められた。このため,お客様と当社にてO&M業務に関わる計画から遂行までの予実情報の共有化を図り,両者が一体となりO&M業務を遂行できるようにする必要があった。さらに,プラントを構成する設備点数が膨大なIGCCプラントで,O&M業務を円滑に遂行するためには設備ごとのデータ管理も重要である。しかし,従来の発電プラントでは,紙やExcelによる保守作業や運転日報管理などが実施されているのが現状である。これらのアナログ的な管理から脱却し,お客様と当社にてO&M業務の予実情報の共有化とO&M業務の一体化を可能とし,プラントを構成する設備ごとに保守保全計画の予実管理や運転状態,トラブル及びその対応状況まで管理することができるO&M業務基本システム(EAM)を構築した。本システムにおける特徴や実用事例について紹介する。