三菱重工技報
    Vol. 43 No. 1 (2006)   新製品·新技術特集
    技術論文
    VaRTM(真空含浸工法)による大型複合材製造技術

    Manufacturing Process of Large Size FRPby Vacuum Assisted Resin Transfer Molding
    新藤健太郎
    Kentaro Shindo
    川節　望
    Nozomu Kawasetsu
    田北勝彦
    Katsuhiko Takita
    加藤英司
    Eiji Kato
    新藤健太郎
    川節　望
    田北勝彦
    加藤英司
    樹脂系複合材料(以下 FRP と呼ぶ)は軽量化メリットが大きいことから,近年の省エネ需要の高まりを背景として,特に大型構造部材への適用が急速に進みつつある.当社製品においても,既に,発電用風車ブレード,航空機構造部材,プラント部材などの多くの製品に適用している.大型構造部材に FRP を用いる場合,引張強度,疲労強度などの材料物性や長期耐久性はもちろんのこと,高品質な製品を高い生産性で製造することが大きな課題となる.
    FRP の成形方法にはハンドレイアップ(ウェットレイアップ),ワインディング,オートクレーブ(プリプレグ),RTM(Resin Transfer Molding)など従来から様々な方法が用いられている.その中で,高品質な大型 FRP 構造体の製法として注目され,当社の風車用 FRP ブレードにも適用されている VaRTM(Vacuum assisted Resin Transfer Molding：真空含浸工法)について紹介する.

    製品・技術