三菱重工技報
    Vol. 56 No. 4 (2019)   冷熱特集
    製品紹介

    地球温暖化を抑制する新冷媒を採用したカーエアコン

    Car Air-Conditioner using Low Global Warming Potential Refrigerant

    三菱重工サーマルシステムズ株式会社
    車両空調事業部 営業部
    営業1グループ

    温室効果ガスの排出量は現在も増え続けており,海面上昇や世界的に発生している異常気象による災害など地球温暖化への関心は一層高まっている。エアコンには,冷媒として地球温暖化に影響を及ぼすフロンが使用されており,冷媒メーカにおいては地球温暖化係数が小さい新しい冷媒の開発が進められてきた。三菱重工サーマルシステムズ(株)の主要なお客様である三菱自動車工業(株)では,三菱自動車の国内販売車として初めて新冷媒用エアコンシステムを搭載したデリカD5を2019年2月より販売しており,当社はそのエアコンシステム(一部部品を除く)を納入している。本報では,環境負荷の小さい新冷媒と,当社エアコンが搭載されているデリカD5のエアコンシステムについて紹介する。