三菱重工技報
    Vol. 56 No. 4 (2019)   冷熱特集
    技術論文

    R1234ze(E)を用いた大容量コンパウンド式ターボ冷凍機·ヒートポンプの開発

    Development of a Large Capacity Compound Type Chiller and Centrifugal Heat Pump Using R1234ze(E)

    宮本潤
    Jyun Miyamoto
    谷村裕太
    Hirotaka Tanimura
    西井和樹
    Kazuki Nishii
    田中秀宏
    Hidehiro Tanaka
    河野剛洋
    Takahiro Kono
    三浦貴晶
    Takaaki Miura
    宮本潤
    谷村裕太
    西井和樹
    田中秀宏
    河野剛洋
    三浦貴晶

    産業分野における低温プロセス用熱源機には従来プロパン(R290)やアンモニア(R717,NH3)が使用されてきたが,燃焼性や毒性を有するため安全運用にはお客様の負担が大きい面があり,環境負荷の低い代替製品が求められている。現在,モントリオール議定書"キガリ改訂"の発行等,世界各国の合意により脱HFCの動きが加速している。空調分野では大規模設備の熱源機に適用されるターボ冷凍機に低毒性,かつGWP(Global Warming Potential,地球温暖化係数)が1以下となるR1234ze(E)が採用されている。産業分野における低GWP冷媒の適用範囲を拡充するため,R1234ze(E)を使用した多段圧縮冷凍サイクルにて,‐20°C以下のブライン供給,60°Cの温水供給,及びヒーティングタワー用途に対応する技術を確立した。