三菱重工技報
    Vol. 45 No. 4 (2008)   航空宇宙特集
    技術論文

    宇宙創薬の実現に向けて

    Feasibility of Drug Discovery in Space

    松本浩明
    Hiroaki Matsumoto
    落合俊昌
    Toshimasa Ochiai
    村瀬浩史
    Hirochika Murase
    本馬敦子
    Atsuko Homma
    松本浩明
    落合俊昌
    村瀬浩史
    本馬敦子

    当社は,2004 年から日本独自の宇宙実験インフラとして小動物の宇宙実験を実現する回収カプセル型生物実験システムの研究開発を実施している.このインフラは,宇宙利用の産業化を目的としており,ニーズ調査によって,製薬業界がユーザ候補となりうる可能性を見出しつつある.そこで,将来のビジネス形態として想定される事業コンソーシアム設立をねらって,そのプロローグ的な位置付けで宇宙創薬協議会を当社主導で発足し,現在,宇宙環境が地上の新薬開発に貢献する可能性について協議している状況にある.