三菱重工技報
    Vol. 61 No. 1 (2024)   新製品·新技術特集
    技術論文

    複合材構造体の電流流入による電源への影響を防止するグランドラインの解析評価技術の開発

    Development of Analytical Design Techniques for Ground Lines to Prevent Effects of Inflow of Current into Composite Structures on Power Sources

    青井辰史
    Tatsufumi Aoi
    宮原弘臣
    Hiroomi Miyahara
    池田顕夫
    Akio Ikeda
    清水九史
    Hisashi Shimizu
    山脇一生
    Kazuki Yamawaki
    万戸雄輝
    Yuki Mando
    青井辰史
    宮原弘臣
    池田顕夫
    清水九史
    山脇一生
    万戸雄輝

    近年開発が進む,電気抵抗率が金属に比べて高い炭素繊維強化プラスチック(複合材)が多用される製品では,雷などの外乱による電磁影響(電流流入,電気機器間のグランドラインを介した干渉)を低減するためにグランドラインの設計が必要となっている。そのため,三菱重工業株式会社は,複合材構造体内のグランドラインの電磁影響を低減するための解析評価技術を構築した。対象周波数域を分けて,準静電磁界解析+回路解析(低周波域)と有限差分時間領域法に基づく電磁界解析(高周波域)の2方法を補完活用したグランドライン構造の解析評価技術を構築した。電流路確保,誘導磁場影響の対策評価,及びグランドラインを共有する電源間干渉影響の評価を行い,モックアップを用いた試験と解析により,解析評価技術の妥当性を確認した。