三菱重工技報
    Vol. 61 No. 1 (2024)   新製品·新技術特集
    技術論文

    非接触音響探査法による火炉プラント耐火壁面の内部欠陥可視化技術

    Defect Visualization Technique Inside Refractory Wall of Furnace Plant Using Non-contact Acoustic Inspection Method

    石岡昌人
    Masahito Ishioka
    山村一生
    Kazuo Yamamura
    原田朋弘
    Tomohiro Harada
    杉本恒美
    Tsuneyoshi Sugimoto
    石岡昌人
    山村一生
    原田朋弘
    杉本恒美

    ごみ焼却設備のボイラに付随する火炉耐火壁の従来の健全性確認は,目視と打音検査にて行われている。特に打音検査は,ハンマー打撃と聴音判定だけの手軽さから広く普及している検査手法であるが,高所·広範囲の大規模な検査では,仮設足場に多くのコストを要するとともに,検査の判定基準が属人的である等の課題がある。今回,三菱重工業株式会社は,桐蔭横浜大学と共同し,それら課題の解決が期待できる非接触音響探査(NCAI)法について,耐火壁に適用することを想定して,模擬欠陥を付与した供試体を対象に,内部欠陥の識別性能を検証した。この結果,従来法である打音検査で識別できる最小の欠陥サイズ□200mmについて,10m離れた場所からNCAI法で可視化·識別できることを示した。