三菱重工技報
    Vol. 60 No. 2 (2023)   物流·冷熱·ドライブシステムドメイン特集
    技術論文

    大幅なCO2排出量削減を実現する大容量高効率ターボ冷凍機

    Large-capacity, High-efficiency Centrifugal Chiller That Enables Significant Reduction in CO2 Emissions

    谷村裕太
    Hirotaka Tanimura
    李眞雄
    Jinwoong Lee
    袖野丈晴
    Takeharu Sodeno
    松尾実
    Minoru Matsuo
    磯野隼佑
    Shunsuke Isono
    西井健一朗
    Kenichiro Nishii
    谷村裕太
    李眞雄
    袖野丈晴
    松尾実
    磯野隼佑
    西井健一朗

    モントリオール議定書·キガリ改正により,HFC冷媒の規制が進むものの,新興国においては削減がいまだ開始されておらず,経済発展に伴う空調需要の増加によりHFC冷媒及びHFO冷媒両方の使用量が増加すると考えられる。そのためHFC冷媒とHFO冷媒機において殆どの機器構成を共用した最大5000Rtの大容量冷凍機を開発した。特徴として一つの冷凍機に圧縮機を2台直列に搭載したシリーズカウンターフロー配置による高効率化や,HFC冷媒とHFO冷媒の冷媒差によらない制御を組込み,冷媒の変更にも容易に対応可能とした。また専用の台数制御盤により2台の冷凍機をシリーズカウンターフロー配置することで,プラント設備における高効率運用を可能とした。本報では,大容量高効率ターボ冷凍機の開発にあたり採用した技術について紹介する。