三菱重工技報
    Vol. 59 No. 4 (2022)   カーボンニュートラル特集
    技術論文

    カーボンニュートラル達成に向けた原子力事業の取組み

    Contribution to Carbon Neutrality by Nuclear Energy

    神﨑寛
    Yurugi Kanzaki
    西谷順一
    Junichi Nishitani
    北川敬明
    Takaaki Kitagawa
    神﨑寛
    西谷順一
    北川敬明

    原子力は,カーボンフリーかつ大規模·安定電源であり,エネルギーセキュリティの観点からも重要なベースロード電源であるため,我が国の2050年のカーボンニュートラル達成に向けて,持続的に原子力を活用することは必須であると認識している。三菱重工業株式会社は,国内既設プラントの再稼働や特定重大事故等対処施設(特重施設)の早期完工に向けて電力会社を全面的に支援するとともに,原子燃料サイクルの早期確立に向けた支援を行っている。また,これまで培った技術を活かして,世界最高水準の安全性を実現する革新軽水炉"SRZ-1200",さらに,その先の多様化する社会ニーズに応えるべく様々な炉型の開発に取り組んでいる。本報では,我が国の2050年カーボンニュートラル達成に向けた当社の原子力事業の取組みについて述べる。