三菱重工技報
    Vol. 59 No. 2 (2022)   プラント·インフラ特集
    技術論文

    HYFOR-水素ベース微粉鉱石還元

    HYFOR - HYdrogen-based Fine-Ore Reduction

    Daniel Spreitzer
    Johann Wurm
    Bernhard Hiebl
    Norbert Rein
    Thomas Wolfinger
    Wolfgang Sterrer
    Alexander Fleischanderl
    Daniel Spreitzer
    Johann Wurm
    Bernhard Hiebl
    Norbert Rein
    Thomas Wolfinger
    Wolfgang Sterrer
    Alexander Fleischanderl

    鉄鋼業は産業における主要なCO2排出部門であり,そのため2050年までの低炭素経済への転換を迫られている。転換を実現するために有望と見られているアプローチの一つは,水素を利用した直接還元法である。現在,シャフト炉を利用した直接還元法が支配的であるものの,装入材としては,DR(Direct Reduction:直接還元)グレードのペレットフィード(微粉鉱石)を造粒した上で供給しなければならない。この制限を受けない手法として,プライメタルズテクノロジーズは,水素を還元剤に使用しながらも,事前の造粒を経ずに微粉状の鉄鉱石(粒径150μm未満)を直接装入可能な直接還元プロセス"HYFOR(Hydrogen-based fine-ore reduction)"を開発した。本報では,既に建設されているパイロットプラント,及び今後のスケールアップの可能性を含め,その開発状況を紹介する。