三菱重工技報
    Vol. 48 No. 1 (2011)   新製品·新技術特集
    設備紹介

    高脱硫率·高除塵率·省エネルギーを実現した 米国石炭火力発電所向け世界最大級排煙脱硫装置

    High Performance and Economical Flue Gas Desulfurization Plant in the USA

    環境
    化学プラント事業部
    計画部 環境プラント計画グループ

    米国にて石炭火力発電所排ガスに対する硫黄酸化物(SOX),窒素酸化物(NOX)排出規制が急速に進む中,当社は2002年5月に米国エンジニアリング会社URSとの合弁会社アドバテックLLC (Advatech) を設立した.アドバテックLLCが受注した米国電力会社サザンカンパニー(Southern Company Generation) の3プラント向け排煙脱硫装置は,2007年12月より順次運転開始している. (アラバマ電力 ゴーガス発電所:2007年12月運転開始,ジョージア電力 ハモンド発電所: 2008年3月運転開始, アラバマ電力 ミラー発電所:2010年より順次運転開始(発電ボイラー計4缶)) 既に運転を開始しているゴーガス,ハモンドにおいては,脱硫率99%以上,稼働率100%を試運転期間中に達成するとともに,発電負荷の変動に追従した,最適な脱硫装置の運転制御を行うことで,脱硫装置の運転省エネルギー化を可能にした. 上記米国案件での運転実績をふまえ,当社脱硫装置の特長について紹介する.