三菱重工技報
    Vol. 61 No. 2 (2024)   プラント·インフラドメイン特集
    製品紹介

    液化CO2大量輸送に向けた輸送実証試験船"えくすくぅる"

    Liquefied CO2 Transport Vessel "EXCOOL"

    三菱造船株式会社
    営業部
    マリンエンジニアリングセンター

    カーボンニュートラル社会を実現するための有効な手段として,CO2を回収して転換利用や貯留を行うCCUSが注目されている。CCUSのバリューチェーンを実現するためには,回収したCO2を貯留地まで輸送する手段が必要であるが,液化CO2輸送船は,安全かつ低コストな輸送手段として将来的な需要拡大が見込まれており,その技術確立が期待されている。 "えくすくぅる"は,NEDOの"CCUS研究開発·実証関連事業/苫小牧におけるCCUS大規模実証試験/CO2輸送に関する実証試験"に供する目的で,液化CO2/LPG兼用輸送船として三菱重工業下関造船所にて建造された。2023年11月に引渡しが完了し,今後は上記NEDOの実証試験に活用される。