三菱重工技報
    Vol. 51 No. 3 (2014)   機械·設備システム特集
    技術論文

    橋梁に対する巨大津波作用時の挙動の解明

    -津波水路による実験とシミュレーション技術-

    Clarification of Behavior of the Huge Tsunami Action on the Bridge
    - Hydraulic Model Experiment and Simulation Technology-

    鈴木俊光
    Toshimitsu Suzuki
    四條利久磨
    Rikuma Shijo
    横山薫
    Kaoru Yokoyama
    池末俊一
    Syunichi Ikesue
    山崎仁史
    Hirofumi Yamasaki
    本山潤一郎
    Junichiro Motoyama
    鈴木俊光
    四條利久磨
    横山薫
    池末俊一
    山崎仁史
    本山潤一郎

    2011年の東北地方太平洋沖地震では,多くの社会インフラ設備が津波に遭遇し,甚大な被害を受けた。災害復旧時において橋梁は重要な生命線となるため,津波による災害発生時においても橋梁機能の損失防止を図る必要がある。しかし,従来設計では津波波力による橋桁等の流出が想定されておらず,また津波波力を想定するとしても,荷重算定手法ならびに設計手法が確立されていないため,その対応が困難となっている。三菱重工鉄構エンジニアリング(株)(MBE)と三菱重工業(株)(MHI)長崎研究所では,橋梁の上部構造を対象として,津波作用時の挙動や波力による作用力を明らかにするための水路実験ならびに2次元および3次元数値解析に共同で取り組んでいる。本稿ではそれら実験及び解析の概要について紹介する。