三菱重工技報
    Vol. 43 No. 4 (2006)   原子力特集
    技術論文

    FBR 実用化に向けた取組み

    Mitsubishi Activities for Advanced Reactor Development - Sodium-cooled Fast Reactor -

    伊藤隆哉
    Takaya Ito
    佐藤裕之
    Hiroyuki Sato
    碓井志典
    Yukinori Usui
    戸田幹雄
    Mikio Toda
    伊藤隆哉
    佐藤裕之
    碓井志典
    戸田幹雄

    当社は,国家プロジェクトであるFBR 開発に初期段階から参画し,機電メーカの一員として取組んで きた.2050 年前の商業ベースでのFBR 導入を目指し,(独)日本原子力研究開発機構(以下JAEA と略 す)を中心とした体制で1999 年度から開始されたFBR サイクル実用化戦略調査研究(以下FS と略す) においては,主体的役割を果たしている.今般,主として開発すべき炉(主概念)としてナトリウム冷却 炉が国レベルで選定された.本ナトリウム冷却炉は当社提案に基づくもので,経済性向上のため,ループ 数の削減,上部流出入配管システムによる配管短縮化,中間熱交換器へのポンプ組込みなどの革新技術を 採用した斬新な概念である.今後,2025 年頃までの実証炉の実現(運転開始)に向け,実用化開発が国 レベルで加速推進されることになり,当社も提案者として果敢に挑戦していく.