三菱重工技報
    Vol. 41 No. 4 (2004)   未来を守る地球環境特集
    特集 技術論文

    大容量排出源からのCO2回収·CO2 EORトータルシステムとコスト

    Large Scale Flue Gas CO2 Recovering/CO2 Cost and Total System for CO2 Enhanced Oil Recovery

    岩崎省二郎
    Shojiro Iwasaki
    上條 孝
    Takashi Kamijo
    高品 徹
    Toru Takashina
    田中裕士
    Hiroshi Tanaka
    岩崎省二郎
    上條 孝
    高品 徹
    田中裕士

    CO2を油田に注入し,原油回収率を向上させる原油高次回収(EOR)は米国を中心に商業化されている.排煙脱炭技術を利用すれば,発電所等の排ガスから回収したCO2をEORに適用可能となる.排煙脱炭プラントをCO2 EORのCO2源とする場合,排煙脱炭プラントは全体の投資額の中で大きな比重を占め,CO2の回収コストは原油回収コストに大きな影響を与える.本論文では,MHIの排煙脱炭CO2 EOR を概説し,CO2回収コストに及ぼす様々な因子を検討するとともに回収コストを最小にする排ガス源や立地場所の選定について論じている.