三菱重工技報
    Vol. 54 No. 4 (2017)   航空宇宙特集
    製品紹介

    MRJ用エンジンPW1200Gの開発·量産への取り組み

    Efforts towards Development and Production of PW1200G Engine for MRJ

    三菱重工航空エンジン株式会社

    現在,三菱航空機(株)が開発を進めている国産初の民間ジェット旅客機MRJ(Mitsubishi Regional Jet)は,燃料消費を従来機より20%以上低減するとともに,整備コストの低減と先進的な環境適合性を確保し,競合機種との差別化を図っている。その中で,搭載エンジンとしては,Pratt & Whitney社のGTF(Geared Turbo Fan)が民間ジェット旅客機向けに初めて採用されて開発が進められ,PW1200Gという型式名称で2017年5月に型式証明が取得された。量産段階においては,当社は燃焼器·高圧タービンディスクの製造·最終組立及び領収試験を担当することとなっており,民間機向け新製エンジンとして最終組み立てを行うことは我が国初(世界では6番目)となる。本稿では,PW1200Gエンジンの技術的な特徴や開発·量産準備などの取り組みについて紹介する。