三菱重工技報
    Vol. 52 No. 2 (2015)   三菱日立パワーシステムズ特集
    技術論文

    水素社会へ向けた次世代大型燃料電池SOFCの展開

    Development of the Next-generation Large-scale SOFC toward Realization of Hydrogen Society

    小林由則
    Yoshinori Kobayashi
    冨田和男
    Kazuo Tomida
    西浦雅則
    Masanori Nishiura
    樋渡研一
    Kenichi Hiwatashi
    岸沢浩
    Hiroshi Kishizawa
    武信弘一
    Koichi Takenobu
    小林由則
    冨田和男
    西浦雅則
    樋渡研一
    岸沢浩
    武信弘一

    三菱日立パワーシステムズ(株)(MHPS)では,高温作動の燃料電池である固体酸化物形燃料電池(SOFC)をガスタービンなどの他の発電システムと組み合わせた複合発電システムの開発を進めており,その内の一つであるSOFCとマイクロガスタービン(MGT)を組み合わせたハイブリッドシステムの実用化に向け,東京ガス(株)千住テクノステーションにて実証試験を進めてきた。2013年3月より運転を開始し,200kW級のSOFCとマイクロガスタービン(MGT)を組み合わせた加圧型SOFC-MGTハイブリッドシステムで,世界初となる4100時間の長時間連続運転を達成し,夏場の重負荷期を含め安定な運転状態を示した。その成果を基に新たなコンパクト型の実証機の設計を進め,2015年3月に国立大学法人九州大学に設置した。今後実証研究や基盤研究に活用される予定である。