三菱重工技報
    Vol. 50 No. 3 (2013)   発電技術特集
    技術論文

    舶用ディーゼル主機関の排熱回収による推進動力·船内電力ハイブリッドシステム

    Ship Propulsion ⁄ Electric Power Hybrid System Recovering Waste Heat of Marine Diesel Engine

    江頭伸一郎
    Shinichiro Egashira
    松尾隆宏
    Takahiro Matsuo
    市来芳弘
    Yoshihiro Ichiki
    江頭伸一郎
    松尾隆宏
    市来芳弘

    ディーゼル主機関の排熱回収装置として,排ガスエコノマイザを介し,蒸気タービン駆動発電機を使って船内電力需要を賄うのは既存の技術である。また最近では排ガスを一部抽気して,パワータービン(ガスタービン)を駆動する複合発電システムを開発し,当社は就航船38隻に納入した。本稿では,本複合型発電装置を拡張し,新たなアプリケーションとしてシャフトモータを追設することにより,船内電力需要だけでなく,余剰発生電力をシャフトモータに還元し主機加勢及び主機燃費向上に寄与するハイブリッドシステムを実用化したので概要を紹介する。なお、本装置は工場運転及びカップリング試験(制御確認試験)を終了し、今後海上運転の予定となっている。