三菱重工技報
    Vol. 49 No. 1 (2012)   新製品·新技術特集
    技術論文

    米国における石炭火力からのCO2回収プロジェクト

    Large Scale Demonstration Project for Carbon Capture from Coal-fired Power Plant in USA

    飯嶋正樹
    Masaki Iijima
    長安立人
    Tatsuto Nagayasu
    上條孝
    Takashi Kamijyo
    岸本真也
    Shinya Kishimoto
    中谷晋輔
    Shinsuke Nakatani
    飯嶋正樹
    長安立人
    上條孝
    岸本真也
    中谷晋輔

    温暖化対策及び経済発展の双方を実現し,持続可能な社会活動を可能にしてゆくためには,経済的負担の少ない大幅なCO2排出削減手法が求められている.この中でも,発電分野において現在CO2の排出量が最も多い石炭火力に対するCO2排出削減技術として,CO2回収·貯留(CCS)が期待されている.先進国を中心に大型のCO2回収·貯留(CCS)プロジェクトが計画されているが,これら大型CCS実証プロジェクトを実施する手始めとして,当社と米国大手電力会社Southern Companyは,米国アラバマ州に既設石炭火力からCO2回収量500ton/日規模の世界最大級のCO2回収·貯留実証機を建設し,この度実証運転を開始した.本報では米国実証機の運転状況と今後の試験計画について紹介する.