三菱重工技報
    Vol. 49 No. 1 (2012)   新製品·新技術特集
    技術論文

    世界初の1600°C級J形ガスタービンの実証発電設備における検証試験結果

    Verification Results of World First 1600°C J Class Gas Turbine

    羽田哲
    Satoshi Hada
    塚越敬三
    Keizo Tsukagoshi
    正田淳一郎
    Junichiro Masada
    伊藤栄作
    Eisaku Itoh
    羽田哲
    塚越敬三
    正田淳一郎
    伊藤栄作

    ガスタービンコンバインドサイクル発電は,再生可能エネルギーと共存する最もクリーンで経済的な火力発電設備として,長期的な市場拡大が予想されている.当社では,更なる高性能化のために国家プロジェクト"1700°C級超高温ガスタービン要素技術開発"で得られた最新技術の一部をいち早く適用し,世界初の1600°C級J形ガスタービンの開発に成功した.60Hz向M501Jガスタービンは,当社高砂製作所内にある実証設備複合サイクル発電所(T地点)にて,2011年2月から6月まで試運転を行った後,長期信頼性実証運転を継続している.M501J形商用機は,関西電力(株)姫路第二発電所に向けて既に出荷され,2013年10月から営業運転を開始する予定である.本稿では,M501J形の特徴を紹介するとともに,T地点におけるM501J形初号機の実機検証試験の結果について紹介する.