三菱重工技報
    Vol. 42 No. 3 (2005)   発電技術特集
    特集 技術論文

    微結晶タンデム太陽電池の開発

    Development of a-Si/Microcrystalline-Si Tandem-type Photovoltaic Solar Cell

    山内康弘
    Yasuhiro Yamauchi
    高塚 汎
    Hiromu Takatsuka
    川村啓介
    Keisuke Kawamura
    山下信樹
    Nobuki Yamashita
    深川雅幸
    Masayuki Fukagawa
    竹内良昭
    Yoshiaki Takeuchi
    山内康弘
    高塚 汎
    川村啓介
    山下信樹
    深川雅幸
    竹内良昭

    当社では,クリーンエネルギー源の開発·実用化の一環として,薄膜型太陽光発電の開発を行ってきた.当社は,低コスト化のために超高周波(VHF)を用いた大面積高速製膜プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition ; 化学的気相堆積法)の技術開発に取り組んできた.その成果として発電効率8%の世界最大サイズのアモルファスSi太陽電池(1.4m×1.1m)を既に実用化し,主に海外市場で販売を行っている.この技術を基に,国内市場を狙った高効率型の発電効率12%のアモルファスSi/微結晶Siタンデム型薄膜型太陽電池を開発中である.基礎試験にて,小面積セル(32mm2)で初期発電効率13.1%(安定化発電効率12%)を,中面積モジュール(50cm×40cm)で変換効率11%を達成しており,上記VHFプラズマ技術と組み合わせて実用サイズ1m角以上の大面積基板で発電効率12%を目指した開発を実施中である.(写真は微結晶タンデム太陽電池の断面透過電子顕微鏡写真)