三菱重工技報
    Vol. 60 No. 3 (2023)   エナジードメイン特集
    技術論文

    高効率化技術を適用した蒸気タービン改造によるCO2排出量削減への取組み

    Initiative for CO2 Reduction by Steam Turbine Retrofit with Performance Improvement Technologies

    中野隆
    Takashi Nakano
    赤石裕二
    Yuji Akaishi
    德本壮男
    Takeo Tokumoto
    田中健太郎
    Kentaro Tanaka
    山本英雄
    Hideo Yamamoto
    有馬直也
    Naoya Arima
    中野隆
    赤石裕二
    德本壮男
    田中健太郎
    山本英雄
    有馬直也

    脱炭素へ向けた取組みが世界的に行われ,発電市場においても再生可能エネルギーの導入が進んでいる。その一方で,電力の安定供給のためには一定量の火力発電設備は今後も維持されると予想され,火力発電におけるCO2排出量の抑制は必須となっており,既設発電設備も例外ではない。発電設備主要機器として用いられてきた蒸気タービンは,長期運転による経年的な劣化が避けられず,その対策として内部部品の更新がしばしば行われるが,更新と同時に最新の高効率化技術を適用した改造を行うことで,高効率化による燃料削減,すなわちCO2排出量削減という付加価値を生み出すことができる。本報では最新の高効率化技術を適用した蒸気タービンの改造事例及びCO2排出量削減効果について述べる。