三菱重工技報
    Vol. 57 No. 3 (2020)   工作機械特集
    製品紹介

    高効率な荒加工もできる精密加工機"μV5"の特長と加工事例

    Characteristics of Precision Machine μV5 Capable of High-efficiency Rough Machining and Cutting Example

    三菱重工工作機械株式会社
    営業戦略業務部

    近年,自動車部品を始めとして,高機能化やデザイン性の高まりに伴って,部品や金型の形状の複雑化·微細化や高精度化が進んできている。自動車のヘッドライトの金型のように大きさ,深さがありながら,表面に精密な微細形状を必要とする部品も増えている。このような部品加工においては,素材から形状をつくり込むための荒加工の能力と,微細形状を加工するための高速高精度の両立が求められる。また,部品の軽量化·高強度化等により,金型の材質は高硬度化,難削化してきており,高速高精度主軸のニーズはますます高まっている。三菱重工工作機械(株)においては,小型精密加工機"μV1"にて高速高精度主軸を開発し,小径工具の高速,高精度加工,及び高硬度材,難削材加工に取り組んできた。本報ではμV1の対象ワークサイズを広げるとともに,荒加工の能力を向上させてラインナップした精密加工機"μV5"の特長と加工事例について紹介する。