三菱重工技報
    Vol. 52 No. 3 (2015)   工作機械特集
    技術論文

    高付加価値な歯車の加工を実現するギヤシェーパの最新技術

    -ヘリカルガイドレスギヤシェーパSTシリーズの高機能化-

    New Technology of Gear Shaping Machine That Can Manufacture High Added Value Gears
    -Improvement of Functions Helical Guide Less Type Gear Shaping Machine ST Series-

    菊池寿真
    Toshimasa Kikuchi
    丸山和孝
    Kazutaka Maruyama
    金澤宏幸
    Hiroyuki Kanazawa
    能勢喜博
    Yoshihiro Nose
    菊池寿真
    丸山和孝
    金澤宏幸
    能勢喜博

    当社ギヤシェーパSTシリーズは,ヘリカルギヤを加工する際のカッタの螺(ら)旋運動を高速·高精度にNC制御させた歯車加工機械であり,ヘリカルガイドと呼ばれる案内部品を交換することなく様々なねじれ角の歯車を加工できる画期的な機械として好評を得ている。さらに,最近ではギヤシェーパ加工においても,歯幅の中央部を円弧状に膨らませたクラウニングギヤなど高付加価値な歯車製造の要求が増えている。今回STシリーズの一つであるST40のモデルチェンジに伴い,リリービング機構をNC化した。これによりクラウニングギヤやテーパギヤなど,特殊な歯すじ形状の歯車を一台のギヤシェーパで加工することが可能となったので,これらの最新技術について紹介する。