三菱重工技報
    Vol. 47 No. 3 (2010)   船舶·海洋特集
    技術論文

    空気潤滑法の模型試験による検討及び実船試験による効果確認

    Experimental Study of Air Lubrication Method and Verification of Its Effect by Means of Sea Trial

    溝上宗二
    Shuji Mizokami
    川北千春
    Chiharu Kawakita
    小段洋一郎
    Youichiro Kodan
    高野真一
    Shinichi Takano
    日笠靖司郎
    Seijiro Higasa
    重永亮介
    Ryosuke Shigenaga
    溝上宗二
    川北千春
    小段洋一郎
    高野真一
    日笠靖司郎
    重永亮介

    本論文は,気泡を用いて船体の摩擦抵抗を減少させる空気潤滑法を世界で初めて新造船に搭載し,その効果を確認したものである.実船試験に先立ち,船底から空気を送り出す装置の機能確認のため,実機サイズのモックアップを製作し,水槽試験において空気の送り出し状況を確認した.また,実船の岸壁係留状態で空気を吹き出し,事前に予想したとおりに空気が送り込まれていることを確認した.実船試験の結果,予想通りの正味の省エネルギー効果が得られていることを確認し,本手法の有効性が示された.今後はVLCCやバルクキャリアなど一般太宗船への技術の展開を図っていく.