三菱重工技報
    Vol. 62 No. 1 (2025)   新製品·新技術特集
    技術論文

    最高600°Cの高温環境下で微小隙間を高精度に計測可能な渦電流式ギャップセンサの開発

    Development of Eddy Current Gap Sensor for Accurately Measuring Small Clearance in High Temperature Environments up to 600°C

    山口岳彦
    Takehiko Yamaguchi
    近藤誠
    Makoto Kondo
    川畠竜
    Ryo Kawabata
    尾﨑昂平
    Kohei Ozaki
    田中皓太
    Kota Tanaka
    古庄達郎
    Tatsuro Furusho
    山口岳彦
    近藤誠
    川畠竜
    尾﨑昂平
    田中皓太
    古庄達郎

    電源の脱炭素化が進む一方で,出力調整を柔軟に行える火力発電設備は,今後も重要な電力供給源として位置づけられていることから,CO2排出量抑制のための高効率化が必須である。火力発電設備の主要機器である蒸気タービンは,車室内における回転部/静止部間の微小隙間を適切に管理することで,蒸気流れを効率良く回転エネルギーに変換でき,発電効率の向上に繋がる。そこで運転中の蒸気タービン車室内における微小隙間を管理するための渦電流式ギャップセンサ開発に取り組み,0~3.5mmの微小隙間を1000時間以上にわたり計測精度±120μm以内で計測できることを確認した。