三菱重工技報
    Vol. 62 No. 1 (2025)   新製品·新技術特集
    技術論文

    省エネ性及びコンパクト性を重視した地球温暖化係数1の高性能ターボ冷凍機の開発

    Development of a High-Performance Centrifugal Chiller with a Global-Warming-Potential of 1, Focusing on Energy-Saving and Miniaturization

    松倉紀行
    Noriyuki Matsukura
    三吉直也
    Naoya Miyoshi
    伊良勇亮
    Yusuke Ira
    大屋慶季
    Yoshiki Oya
    新田智徳
    Tomonori Nitta
    松倉紀行
    三吉直也
    伊良勇亮
    大屋慶季
    新田智徳

    環境負荷が小さい冷媒HFO-1233zd(E)を使用したターボ冷凍機ETI-Zは販売開始以降,産業用途のみならず,ビル空調などの一般空調用途にも幅広く採用され国内で最も導入されているターボ冷凍機である。近年,パリ協定に始まる環境意識の高まりにより,機器の低環境負荷性や省エネ性が求められている。同時にAI産業の登場によるデータセンタ増築や半導体需要が加わり,産業発展とともに更に伸び続けている冷熱需要に対して,従来から冷熱ソリューションを提供している三菱重工サーマルシステムズ株式会社のターボ冷凍機においても更なる省エネ性が求められるようになった。そこで,高性能·コンパクトをコンセプトとしているETI-Zにおいて,市場機に対するコンパクト性の優位を残しつつ,更に省エネ性を高めた高性能機を開発し,従来機から大幅な性能向上を実現した。