三菱重工技報
    Vol. 61 No. 4 (2024)   原子力特集
    技術論文

    配管系の耐震設計合理化を実現する多入力応答スペクトル解析法

    Floor Response Spectrum Method Assisted by Time History Analysis to Rationalize Seismic Design for Multiply Supported Piping System

    首藤博道
    Hiromichi Shudo
    入木信好
    Nobuyoshi Iriki
    首藤博道
    入木信好

    配管系の耐震設計手法としては,詳細な時刻歴解析法と簡易な床応答スペクトル解析手法があり,設計では一般に床応答スペクトル解析手法が採用されている。床応答スペクトル解析法は位相情報がないため,詳細な時刻歴解析手法に比べ,過大評価となる場合があった。そこで,これまでの解析手法とは異なるアプローチとして,各地震波による応答に対して相関係数を用いて合成することで,床応答スペクトル解析手法により時刻歴解析法と概ね同等の解析精度を実現することができる解析手法を開発した。なお,本解析手法は,実機プラントへの適用を目指してPressure Vessels & Piping Conference等の学会発表を通じて公知化している。