三菱重工技報
    Vol. 61 No. 4 (2024)   原子力特集
    技術論文

    核融合(ITER,原型炉開発)への取組みと将来展望

    MHI's Continuous Challenge and Prospect for Fusion Energy (ITER/ DEMO Reactor)

    馬場貴志
    Takashi Baba
    清水克祐
    Katsusuke Shimizu
    前田達志
    Tatsushi Maeda
    大川智宏
    Tomohiro Okawa
    井上雅彦
    Masahiko Inoue
    馬場貴志
    清水克祐
    前田達志
    大川智宏
    井上雅彦

    核融合エネルギーは,CO2を排出せず,核融合反応の燃料は海水中に豊富に存在することから,恒久的な"夢のエネルギー源"として期待されており,昨今では,国内外で数多くの核融合スタートアップが起業し,多額の資金を獲得しながら技術開発が進められている。我が国は国際協力で進められている国際核融合実験炉"イーター(以下,ITER)"計画に参画し,これと並行して核融合原型炉の開発を進めている。三菱重工業株式会社は,ITERにおいて核融合反応させる上で重要な機器であるトロイダル磁場コイルや,ダイバータの実機製作を手掛け,ITER建設に貢献している。また,核融合原型炉開発では軽水炉やITERで培った知見を元に設計活動を展開している。