三菱重工技報
    Vol. 57 No. 4 (2020)   原子力特集
    技術論文

    核融合実用化への挑戦

    - ITER,幅広いアプローチ活動での取組み -

    MHI's Continuous Challenges to Realize Fusion Energy
    - Efforts to International Projects of ITER and Broader Approach(BA) -

    清水克祐
    藤原英弘
    前田達志
    蓮沼俊勝
    浦田一宏
    井上雅彦

    核融合エネルギーは,CO2を排出せず,核融合反応の燃料は海水中に豊富に存在することから,恒久的な"夢のエネルギー源"として期待されている。我が国は,7極(日本,欧州,米国,ロシア,中国,韓国,インド)の国際協力で進められている国際核融合実験炉"イーター(以下,ITER)"計画に参画し,ITER計画と並行して進められている核融合原型炉を早期に実現することを目指した幅広いアプローチ(Broader Approach,以下BA)活動にも参画している。三菱重工業(株)は,ITER向けのトロイダル磁場(Toroidal Field)コイルを世界で初めて完成させ,ダイバータ実機製作の準備となるプロトタイプ製作にも着手したところである。BA活動では,DEMO炉向けプラズマ閉じ込め真空容器の概念検討,容器内機器の保守概念の検討やITERを補完するJT-60SAのダイバータ開発に携わっている。本報では,これらの取組み状況を報告する。