三菱重工技報
    Vol. 57 No. 4 (2020)   原子力特集
    技術論文

    既設プラント向け原子炉制御·保護システムのデジタル化更新

    Digital Upgrades of Reactor Control and Protection Systems for Operating Plants

    内海正文
    丸田祐史
    佐竹秀和
    小西真介
    磯部友司
    普門宏和

    長期にわたり原子力プラントを安全·安定に運転していくにあたっては,設備の健全性維持,安全性·信頼性の向上や運用の高度化に向けた取組みが重要であり,計測制御システムのデジタル化はこれに寄与するものである。既に最近のPWRプラントの計測制御システムでは,中央制御盤を含めて,デジタル技術を採用した制御装置を全面適用し,安全性·信頼性の向上,保守性の向上を実現している。一方,1970年代から90年代に建設されたプラントの原子炉制御·保護システムにはアナログ制御設備が適用されており,40年超運転も見据えて,これをデジタル制御設備に更新する工事を進め,既に20プラントで工事を実施してきた。デジタル化更新工事にあたっては,各プラントに共通して適用可能な標準化されたシステム構成を開発,電力事業者及び三菱電機(株)と共同で適用性の確証を行い,設備全体の一括更新のみでなく,既設のアナログ制御設備を活かした形での工事や複数回の定期検査に分割した工事など,電力事業者のニーズに合わせたさまざまな工事形態に展開して柔軟に対応し,高い信頼性,保守性を実現している。