三菱重工技報
    Vol. 53 No. 4 (2016)   新製品·新技術特集
    技術論文

    フィルタ濃縮法によるボイラ給水中の微量鉄分析方法の開発

    Development of the Analysis Method for Traces Iron in the Boiler Feedwater by Filter Concentration Method

    嬉野絢子
    澤津橋徹哉
    野﨑昭宏
    赤嶺博史
    椿﨑仙市

    水処理として酸素処理法(OT)を運用しているボイラでは,給水機器で溶出した鉄がパウダー状のスケールとして成長することで,火炉壁管で伝熱阻害が生じ,チューブリーク等のトラブルに繋がるリスクがある。ボイラの安定運転を維持するため,ボイラ給水中の鉄濃度を2μg/L以下で管理することが求められる。しかし,従来の微量の鉄濃度分析は環境影響を受けやすく,分析精度の確保に課題があった。今回,著者らは微量鉄を廉価かつ容易に分析できる手法としてメンブレンフィルタとイミノ二酢酸型キレートフィルタを併用した2段フィルタ濃縮法を開発したので紹介する。尚,本手法は,2016年3月改正·発行のJISB8224ボイラの給水及びボイラ水-試験方法に採用されている。