三菱重工技報
    Vol. 51 No. 4 (2014)   航空宇宙特集
    技術論文

    航空エンジン用燃焼器における希釈流配分および二重壁ライナのNOx低減効果

    Effects of Dilution flow Balance and Double-wall Liner on NOx Emission in an Aircraft Gas Turbine Engine Combustor

    森合秀樹
    Hideki Moriai
    森合秀樹

    近年航空機に対するNOxを初めとした環境規制は厳しくなっており,その排出源である燃焼器におけるNOx排出量を正確に予測するための技術は非常に重要である。本研究では,燃焼器のアウタライナ/インナライナ間の希釈空気流量のバランス,および一重壁/二重壁ライナの違いがNOx排出特性に及ぼす影響をCFDにより予測し,実験による検証を行った。その結果,CFD適用により燃焼器内部の流れやNOx排出性能の定性的な予測が可能であること,希釈空気流量をアウタライナ/インナライナ間で同程度の流量にバランスさせて二重壁ライナを適用することがNOx低減に有効であることが明らかとなった。