三菱重工技報
    Vol. 51 No. 1 (2014)   新製品·新技術特集
    技術論文

    放射線治療装置Vero4DRTが拓く革新的がん治療への挑戦

    -正常組織への線量を低減させる高精度照射機能の開発-

    The Challenge to the Innovative Cancer Treatments enabled by Vero4DRT
    -Development of High-precision Dose Delivery Features for Reducing Radiation Exposure to Healthy Tissues-

    鈴木保恒
    Yasunobu Suzuki
    高橋邦夫
    Kunio Takahashi
    山田昌弘
    Masahiro Yamada
    金子周史
    Shuji Kaneko
    吉田光宏
    Mitsuhiro Yoshida
    外山勝久
    Katsuhisa Toyama
    鈴木保恒
    高橋邦夫
    山田昌弘
    金子周史
    吉田光宏
    外山勝久

    放射線治療では,医療従事者の絶え間ない努力に加え,近年,制御技術·計算機技術の高度化に伴い,腫瘍に放射線を集中照射して,正常な組織への被曝線量を低減させる高精度放射線治療が発展·普及し,治療成績が向上している。また,がん患者の増加に伴い,高精度放射線治療をより効率的に実施したいというニーズも高くなっている。本稿では,特徴的なハードウェアの構造を生かし,更なる治療成績の向上を目指す革新的な新照射機能を搭載した,放射線治療装置Vero4DRT(販売名 線形加速器システム MHI-TM2000)について紹介する。