三菱重工技報
    Vol. 48 No. 4 (2011)   航空宇宙特集
    技術論文

    宇宙機用姿勢制御装置のグリーン化

    Greenization of RCS (Reaction Control System) for Spacecrafts

    田中伸彦
    Nobuhiko Tanaka
    松尾哲也
    Tetsuya Matsuo
    古川克己
    Katsumi Furukawa
    西田満
    Mitsuru Nishida
    末森重徳
    Shigenori Suemori
    安武昭典
    Akinori Yasutake
    田中伸彦
    松尾哲也
    古川克己
    西田満
    末森重徳
    安武昭典

    ロケット,衛星及び探査機などの宇宙機の軌道や姿勢を制御するためのスラスタには,"高性能化(消費推薬量低減)","作業性/取扱性向上(推薬低毒化)","低コスト化"が望まれている.そのため,現行の有毒な推薬であるヒドラジンに変わって,"グリーンプロペラント"と呼ばれる低毒性推薬を使用する推進系が次世代推進系として着目されている.当社では,グリーンプロペラントの中でもヒドラジンの性能を上回る可能性があるHAN系推薬(SHP)を用いた一液スラスタの研究開発を行ってきた.本報では,その研究開発の中で実施したシステムメリット検討,全性評価(爆轟性試験),寿命試験の結果について述べる.