三菱重工技報
    Vol. 46 No. 4 (2009)   原子力特集
    技術論文

    低炭素社会実現に合致した高温ガス炉

    -その開発状況と水素製造システムの特徴-

    Development of High Temperature Gas Reactor and Technologies Related to Hydrogen Production System to Meet Low-Carbon Society

    清水克祐・藤森浩二・皆月 功
    Katsusuke Shimizu
    Koji Fujimori
    Isao Minatsuki
    清水克祐・藤森浩二・皆月 功

    高温ガス炉は,低炭素社会に合致する特長を有しており,将来,高効率発電用プラント及び核熱利用へと期待が大きいと考えられる.三菱の高温ガス炉における活動は,日本原子力研究開発機構·高温工学試験研究炉(HTTR:High Temperature Engineering Test Reactor)のR&D,建設に始まり,南アフリカで計画されたぺブル型モジュール炉(PBMR: Pebble Bed Modular Reactor)への参画,並びに原子力水素に向けた要素技術の開発とを継続してきた.現在は,高温ガス炉の実用化に向けた研究開発を展開中である.本稿は,これらの成果を紹介するものである.