三菱重工技報
    Vol. 46 No. 2 (2009)   発電技術特集
    技術論文

    X線画像処理によるボイラのき裂評価技術

    Crack Depth Evaluation for Boiler Tubes using X-ray Image Analysis

    取違正明
    Masaaki Torichigai
    松本拓俊
    Hirotoshi Matsumoto
    宮澤敬之
    Takeshi Miyazawa
    茶園聡
    Satoshi Chaen
    和田恭子
    Kyoko Wada
    取違正明
    松本拓俊
    宮澤敬之
    茶園聡
    和田恭子

    ボイラ火炉壁の付着金物溶接部の裏側(管内面側)に発生する腐食疲労き裂を検査する有効な手段がなかったため,従来はサンプル抜管による調査を行っていた.そのため,評価に時間が掛かり,抜管と復旧にコストを要していた.そこで,近年急速に進歩してきたX線検査に着目し,デジタル化したX線像を画像処理することにより腐食疲労き裂など種々のき裂を検出し,健全部とき裂部の輝度差からき裂深さを評価する技術を確立した.これにより,現場で取替えの判断が可能になり,抜管と復旧が必要ないので評価費用も格段に安くなった.