三菱重工技報
    Vol. 45 No. 1 (2008)   地球温暖化対策特集
    技術論文

    原子力発電プラントの有効活用に向けた取組み

    Approach to Long Life Operation and High Capacity Factor of Nuclear Power Plants

    宮口仁一
    Jinichi Miyaguchi
    関一哉
    Kazuya Seki
    宮口仁一
    関一哉

    近年,地球環境負荷の観点から,原子力発電プラントの優位性が高まり,既設の原子力発電プラントを長期間にわたって安全にかつ効率良く運転して行くことが重要となっている.日本で稼動中の23 基のPWR プラントのうち,7基が30 年を超えて運転しており,プラントの信頼性確保のために,設備や機器の高経年化に対する取組みが非常に重要になってきている.また,既設プラントの稼働率向上のために,予防保全の充実,定期検査期間短縮等,様々な取組みが行われてきたが,更なるプラントの有効活用のためには,高燃焼度燃料の開発による燃料の燃焼効率向上や長サイクル運転適用によるプラント稼働率向上が重要である.