大型自動車用冷凍機に係る自主改善の実施について

三菱重工業株式会社
弊社で製造しております大型自動車用冷凍機(陸上輸送用冷凍ユニット)において、下記の通り不具合があることが判明したため、国土交通省に届け出を行い、自主改善を実施することと致しましたので、お知らせいたします。
改善対象車を保有されているお客様に直接ご連絡の上、無償修理を実施させて頂きます。
ご愛用者の皆様には、多大なるご心配とご迷惑をお掛けいたしましたことを深くお詫び申し上げますと共に、今後このようなご迷惑をお掛けすることがないよう、弊社では万全の体制で製品の開発・品質管理を行っていく所存でございます。

1.自主改善開始日
2013年(平成25年)6月18日
2.不具合の内容
  • 大型自動車用に販売した冷凍機において、以下の原因により外板パネルが開き、最悪の場合、外板パネルのヒンジが破損し、外板パネルが脱落するおそれがある。
  • 走行振動等によりラッチ解除用の操作レバーの操作力を超える衝撃が印加された場合、ラッチのロックが外れる。
  • 燃料ホース固定用クランプ向きが不適切なため、外板パネル(中央下部)のラッチ部付近のパネルと燃料固定用クランプの隙間がなく、ラッチの受け部に無理な応力がかかるものがある。そのままの状態で使用を続けると、ラッチの受け部が破損する。
  • 外板パネル(左右下部)のラッチ解除用ワイヤ部の腐食や異物が付着することにより摺動抵抗が増大しラッチが不完全ロックになる。
  • 大型自動車用に販売した冷凍機において、走行振動等によりラッチ及び操作レバーに解除力を超える衝撃が印加された場合、外板パネル(中央下部)のラッチのロックが外れるとともに外板パネルが開き、最悪の場合、外板パネルのヒンジが破損し、外板パネルが脱落するおそれがある。
3.改善の内容
①の対象機については、以下(1)~(7)の改善措置を実施する。
  • (1)外板パネル(中央下部)のラッチ部を対策品(固定力大)に交換する。
  • (2)燃料ホース固定用クランプ向きを変更し、外板パネルとの隙間を拡大する。
  • (3)外板パネル(中央下部)と冷凍機フレームを金属ワイヤで接続する。
  • (4)外板パネル(左右下部)にボルト固定(2箇所)を追加する。
  • (5)外板パネル(左右下部)のラッチ解除用ワイヤとワイヤアウタ部入口にグリスを塗布する。
  • (6)外板パネル(中央及び左右下部)に、ラッチ位置を指示するラベルを貼付する。
  • (7)改善措置実施時に、ラッチ受け部及びヒンジ部に損傷(周辺外板パネルを含む)を確認した場合は、外板パネルを交換する。また、ラッチ解除用ワイヤに作動不良を確認した場合は、当該ワイヤ一式を交換する。
②の対象機については、以下(1)~(2)の改善措置を実施する。
  • (1)外板パネル(中央下部)のラッチ部を対策品(固定力大)に交換する。
  • (2)外板パネル(中央及び左右下部)に、ラッチ位置を指示するラベルを貼付する。
なお、①及び②の改善措置については、(1)の対策品の供給に時間を要すため、当該対策品が供給されるまでの間の暫定対策として、ラッチ部の交換以外の改善措置を先行実施し、ラッチ部の対策品が供給可能となった時点で、(1)の対策措置を実施する。
4.対象製品
製品名称 機種名 自主改善対象製品の冷凍機番号の範囲
及び販売期間
自主改善
対象数
備考
陸上輸送用冷凍ユニット TFV2000D 669200003~669200006
平成18年12月25日~平成19年3月1日
3機 ①3機
②0機
769200001~769200020
平成18年6月21日~平成22年6月7日
37機 ①37機
②0機
869200001~869200054
平成20年6月30日~平成22年9月25日
52機 ①52機
②0機
069200001~069200020
平成22年8月10日~平成23年8月24日
20機 ①20機
②0機
169200001~169200028
平成23年11月2日~平成24年9月1日
28機 ①28機
②0機
269200001~269200028
平成24年4月23日~平成25年5月7日
28機 ①26機
②2機
TFV2000DM 869600001~869600007
平成20年6月10日~平成21年11月19日
7機 ①7機
②0機
969600001~969600016
平成21年8月8日~平成22年3月15日
16機 ①16機
②0機
269700001~269700014
平成24年3月12日~平成25年2月4日
14機 ①14機
②0機
369700001~369700020
平成25年2月13日~平成25年5月18日
19機 ①16機
②3機
合計 224機
  • 注意事項
    自主改善対象製品の冷凍機番号の範囲には、対象とならないものも含まれている場合があります。
5.問い合わせ窓口(本冷凍機のサービスを担当している会社)
菱重コールドチェーン株式会社 サービス本部(電話番号:0463-90-5500)