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韓国向けガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備を連続受注
韓国西部発電と韓国地域暖房公社から

発行 第 4571号
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 三菱重工業は、韓国西部発電(Korea Western Power Co., Ltd.、KOWEPO)および韓国地域暖房公社(Korea District Heating Corporation、KDHC)からガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備を連続受注した。KOWEPOの群山(クンサン)発電所向けとKDHCの坡州(パジュ)地域暖房用熱併給発電所向けで、運転開始はともに2009年11月の予定。

 KOWEPO向け群山発電所は、韓国第三次電力基本計画に沿って全羅北道(チョルラプクド)の沿岸都市、群山市内に新設される複合火力発電所で、三菱重工・丸紅コンソーシアムで受注したもの。韓国で最高の発電効率を誇り、発電出力は75万kW。
 一方のKDHC向け坡州地域暖房用熱併給発電所は、韓国のゼネコン大手である大宇建設、現代建設、POSCO建設と共同で受注したもの。ソウル西北に位置する京畿道(ギョンギド)の都市、坡州市に建設される熱併給発電所で、韓国で最高の熱効率を誇る。地域暖房用の熱および電力を供給し、発電出力は51万5,000kW。

 両発電設備とも、ガスタービン2基、蒸気タービン1基のほか、排熱回収ボイラー、発電機などで構成される。このうち、当社は両設備の中核となるガスタービンおよび蒸気タービンの製作を担当。発電機は三菱電機が手掛ける。また、群山発電所向けの復水器および補機は丸紅が供給。坡州地域暖房用熱併給発電所の建設・据付けおよび排熱回収ボイラーの調達は大宇建設、現代建設およびPOSCO建設が担当する。

 当社が製作・供給するガスタービンのうち、群山発電所向けは高効率の最新鋭大型ガスタービンM501Gで、韓国で採用されるのは今回が初めて。坡州地域暖房用熱併給発電所向けは大型ガスタービンM501F。

 KOWEPOは、2001年に韓国電力公社(KEPCO)から独立した6つの発電会社の一つ。発電能力は約728万kWで、韓国全体の約11%を占める。経済成長を背景とした電力需要の伸びを睨み、2009年までの向こう3年間に1,200億円強の設備投資を計画している。
 一方のKDHCは、地域冷暖房システム(熱供給システム・パイプライン)をはじめとする複合熱発電プラント事業の計画立案から建設・管理までを手掛ける政府系企業。当社は2005年にも同公社から、華城(ファスン)地域暖房用熱併給発電所向けGTCC発電設備を受注している。
 今回の連続受注は、両社から、当社の豊富な実績と技術的な信頼性、さらに高効率な当社大型ガスタービンによる経済性が高く評価されたことによるもの。

 GTCC発電は、ガスタービンにより発電を行い、その排熱を利用して蒸気タービンでも発電する方式。従来の発電方式に比べ発電効率が高く、排気ガスがクリーンであるなどの優れた特徴を持つ。
 韓国では現在、環境・省エネ、CO2削減、経済性などの観点から高い優位性を持つGTCC発電設備の導入が複数検討されているが、当社は今回の受注を機に、さらに積極的な営業活動を展開していく。

 


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