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中国に総合空調機会社を設立
中国商標「Kブランド」を打ち出し、独自の専売店(Kポイント)網を構築

発行 第 4936号
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 三菱重工業は、中国での冷熱事業を統括する新会社「三菱重工空調系統(上海)有限公司」(略称:MHIAS)を上海に設立した。当社100%子会社である三菱重工業(上海)有限公司(MHISH)の冷熱部門を分離・独立して発足させた空調機専業の販売・サービス会社で、これにより、更なる伸長が期待される同国市場に機動的に対応できる事業体制を構築してシェア拡大を目指す。現地では8日に、これを記念した新会社発足を祝う式典を開催する。

【当社独自の専売店ネットワーク「Kポイント」】
 新会社は、業務用および住宅用エアコンから陸上輸送用冷凍ユニット(陸レフ)、大型冷凍機までを扱う総合空調機会社として、将来的には同国における当社冷熱事業全体の司令塔の役割を担う。
 資本金は、中国の地域統括会社「三菱重工業(中国)有限公司」(略称:MHIC、本社:北京)全額出資の300万ドルで、2年後には現状の約2倍強の売上を目指す。従業員は90人規模でスタートし、徐々に増員していく計画。初代の董事長には有原正彦冷熱事業本部長(兼任)が、また、総経理には羅小民MHISH副総経理が就任した。

 空調事業における最重要エリアの一つである中国市場において、当社は昨年来、三菱重工のブランド戦略を一元化するとともに、将来的な販売・サービス網の再編も視野に入れた検討を開始している。具体的には、当社空調製品の中国商標として、昨年から「Kブランド」※を打ち出しており、これまでの中・大型業務用マルチを主体とした大口物件対応の輸入代理店、地域総代理店を活用していくほか、すでに50店舗以上を出店している当社独自の専売店(Kポイント)網を増強するかたちで新たに構築し、中国で急増している富裕層・中間層をターゲットとした小型業務用マルチ市場での需要獲得も狙う。Kポイント網の整備は初年度100店、2年後200店超の規模を目指す。

 当社が冷熱事業で本格的に中国へ進出したのは1993年。同年、家電最大手のハイアール(Haier)と業務用エアコンの合弁会社、三菱重工海爾(青島)空調機有限公司(MHAQ)を設立、また、翌1994年には広州江門市と住宅用エアコンの合弁会社、三菱重工金羚空調器有限公司(MJA)を発足させて現地生産を開始。さらに、2002年からは当社枇杷島工場(愛知県清須市)より輸入した製品の市場開拓をMHISHが手掛けるなどして、それぞれ同国での事業展開をはかってきた。

 しかし、それ以降、中国市場への投資を手控えたことや、ブランド戦略が未確立であったことなどが、効率的な事業展開の足枷となった面があった。そのため、MHAQ、MJA、MHISHと分散したかたちとなっている空調事業を、ブランド戦略も含めて一元化するとともに、陸レフや大型冷凍機を加えた総合的な空調事業を展開できる専業会社の立ち上げが急務となっていた。

 当社は今後、冷熱事業を環境問題へのソリューション事業と位置づけ、他社にはない総合空調機メーカーとしての強みを活かしながら、成長市場の開拓をより積極的に行っていく。

※当社業務用マルチエアコンの型式である「KX」と、王の英訳「KING」の頭文字をとって、「Kブランド」と名付けたもの。

 


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