ページの先頭です。 ページの本文へ メインメニューへ フッタへ
ページの本文です。



1999年7月8日発行 第3791号

業界初の1500台生産達成

シールド式トンネル掘削機

 三菱重工業は、シールド式トンネル掘削機の製造で1500台を達成した。初号機は昭和39年10月に完成した東京都下水道工事向けで、1500台達成はわが国で初めて。日本鉄道建設公団が建設を進めている地下鉄「みなとみらい21線」のトンネル工事に投入される。当社は、昭和61年に生産1000台を達成しているが、公共事業の減少など市場を取り巻く環境が厳しいなかで、1500台を達成したことは当社のすぐれた技術力・営業力を示したものといえる。


三菱シールド式トンネル掘削機1500記念号機
「三菱シールド式トンネル掘削機
1500記念号機」


 みなとみらい21線は、東急東横線横浜駅からみなとみらい地区を通り、中華街近くに新設される元町駅までを結ぶ全長4.1km。完成したシールドマシンはそのうちの県庁前駅から元町駅までの、448mの距離を掘り進む工事に使用される。


 1500台目となるシールドマシンは、国内最大級となる9.98mの口径をもつ※1泥土圧シールドで、全長は8.815m、重さは1080トン。「ペデスタル(旋回式組立て足場)」や「新型セグメント形状保持装置」を装備した最新鋭のもの。
 当社が昨年6月に西松・日本国土・日産特定建設共同企業体から受注したもので、金額は20億円。今年度中に発進する予定。


 泥土圧シールドマシンは泥水式に比べ直径8m以上の大断面シールドへの採用実績は少なかったが、当社は昭和63年に8.62m、平成3年には10.48m、平成9年には世界最大の11.52mの口径をもつ泥土圧シールドを製作、納入し、大型化に道を拓いた。


 このマシンは、機内でボルト締結によるセグメント組立作業を行うためのゴンドラ状の「ペデスタル」を装備した上で、土の圧力によってたわみを生じるセグメントを中から上下に押し上げる「新型セグメント形状保持装置」を機内に設置した。これによって、安全性、作業性を高めたことが大きな特長。


 とくに、セグメント形状保持装置が新設と既設のセグメントの両方を抑える2段式になっているため、真円に近い高精度のセグメント保持を実現した。
 この新型セグメント形状保持装置は、当社と西松建設が共同で開発したもので、現在特許を出願中。


 当社は、昭和14年関門トンネル向けに日本初の本格的なシールドマシンを完成させた実績をもつ。昭和39年の量産開始以来、昭和52年7月に500台、昭和61年10月には1000台と、国内外の道路、地下鉄、上下水道などの建設需要とともに右肩上がりの伸びをみせた。


 昭和63年、英仏海峡トンネル向けにフランスから受注するなど、輸出にも積極的に取り組んでいる。


 現在、工事量の減少などで、シールドマシンの市場は伸び悩みをみせているが、当社のシェアは昭和61年から変わらず業界全体の約2割以上を占めており、トップメーカーの地位を堅持している。当社では今後、21世紀の地下空間のインフラや山岳部のトンネル掘削など、豊富な実績をもとにあらゆる掘削条件に対応する技術力の開発につとめ、受注に注力する方針。


※1 泥土圧シールド= 切削面に加泥材を加圧注入し土砂の流動性等を向上させスクリューコンベアなどによって排土する方式。切削面に泥水を満たし土砂を泥水に混入させ排出する泥水式に比べて、土砂の処理工程が少なくて済み、泥水処理のためのプラントが不要であるためコストが安いという利点がある。

 


営業窓口:建設機械部
製作事業所:神戸造船所


以  上