ページの先頭です。 ページの本文へ メインメニューへ フッタへ
ページの本文です。

平成10年6月30日発行

 小型汎用非接触三次元測定装置を商品化
ミクロ形状測定技術を確立

980630.gif (6624 バイト) 三菱重工業は、これまで測定不可能といわれてきた膜厚わずか10ミクロンというブラウン管の蛍光体の形状を、非接触で測定することができる「小型三次元形状測定装置」の開発に成功した。本装置はレーザー光切断法を応用したもので、測定時間は1断面1秒以下、測定精度±1ミクロンという性能を誇る。例えば、印刷機のロールやプリント基板などの各分野の微細形状をミクロンオーダーで測定することができ、汎用性に富んでいるのもこの装置の大きな特長の一つ。非接触、高速、高精度でミクロン単位の断面測定を可能にした初の技術で、ミクロ形状測定という新しい技術分野を当社が開拓、確立したことになる。

 当社では、1997年9月に薄型テレビの大型画面として使われるPDP(プラズマディスプレイパネル)の発光室の隔壁形状を測定する「PDPバリアリブ検査装置」の商品化を済ませているが、すでに大手パネルメーカーに納入実績があり、PDPの開発・製造期間の短縮に寄与している。
 この装置は、幅2760mm、奥行き2450mm、高さ2490mmと今回の小型機よりも一回り大きく、1画面の検査範囲は同じだが、検査可能基板は最大で860×1030mm。価格は5800万円で、今年度は5台の受注を見込んでいる。

 なお、大型の「PDPバリアリブ検査装置」は、サイエンス・コミュニケーションズ・インターナショナルなどが共催する第3回アドバンスト ディスプレイ オブ ザ イヤー'98を受賞した。選考委員は山口東京理科大学基礎工学部電子基礎工学科・小林教授など10氏。

 今回新たに開発した小型装置は、受賞した大型装置の技術を応用したもので、幅1m、奥行き1.4m、高さ1.6mの大きさで、重さは800kg。検査可能な基板は最大500mm角で、1画面の検査範囲は高さ400ミクロン、幅500ミクロン。半導体で励起させた幅5ミクロンのシートレーザーをあて、カメラを用いて断面形状を測定するもの。

 カラーテレビのブラウン管の蛍光体は直径100ミクロン。この形状によって画像の良否が決まるいわばテレビの心臓部。ここにシートレーザーを当てて10ミクロンの断面形状をカメラで撮影し、蛍光体の厚さなどを測定する。
 これまでは組み立てたあと画像の色検査を行い、不良品は解体し、高価な蛍光体を回収していたが、これを用いることで中間工程の段階で単品の測定が可能となり、生産性の大幅な向上に結びつく。

 本装置の適用分野は、LCD用の高機能薄膜印刷などの高級印刷に使うロールの表面測定、プリント基板に刷り込んだ抵抗の断面形状測定など、微細形状の測定対象は無限にあり用途は広い。価格は標準仕様で2700万円。さらに、高精度の測定にも応えることができるようにオプションで幅3ミクロンのシートレーザーも用意してある。

 本装置は7月1日から東京ビッグサイトで開かれる第8回ファインプロセステクノロジージャパン'98に出展、これを契機に本格的な販売に入る。販売は液晶ディスプレイの製造・検査装置の販売で業務提携を結んでいる大塚電子(株)が行う。

   
   担当窓口:広 島 工 機 工 場