ページの先頭です。 ページの本文へ メインメニューへ フッタへ
ページの本文です。


平成9年5月14日発行 

電動式射出成形機を開発
小型機分野に本格参入

 三菱重工業は、射出成形機のベンチャー企業、ツオイス⑭と技術提携、ツオイスの技術理念と永年にわたって培った当社の射出成形機の技術を一体化し、これまで成形が難しいとされていたエンジニアリングプラスチックへの対応と超精密・安定成形を可能にした型締力 15トン、30トン、50トンの3機種のオール電動式小型射出成形機を商品化、小型機分野に本格参入することになった。22日、23日の両日、名古屋市中村区の名古屋機器製作所で広くユーザーに披露、受注活動を開始する。

 この射出成形機には、先端に行くにつれ細くなる円錐形の「プリプラ式スパイラルスクリューを採用、これにより材料の十分な混練ができ、原料の均一な可塑化が可能となった。

 スパイラルスクリューは、樹脂の噛み込みとフィード性に優れているため、汎用樹脂だけでなく、従来、溶解が難しいとされていたエンジニアリングプラスチックにも広範に対応することが可能となった。
 とくに、これまで樹脂の移送に問題のあった油含有樹脂も、その移送能力の確かさにより、安定して成形することができるようになった。また従来の細径インラインスクリューで必要としたミニペレットも不要となった。

 さらに従来のインライン式スクリューに比べて可塑化時にスクリューが定位置で回転するため、樹脂の受ける熱量は一定であり、樹脂温度を一定に保つことができる。加えてこのスクリューはプランジャーを内蔵しており、可塑化した樹脂をプランジャーがそのまま押し出し、充填するプリプラ方式を採用しているなど、精密成形を実現する機能を随所に盛り込んでいることも特長の一つ。

 精密成形は原料の精密充填がカギとなるが、ACサーボモーターによるクローズドループ制御のほかプランジャー根元に装備したロードセルにより、シリンダー内の樹脂圧を厳密にコントロールする卓越した制御を実現し、樹脂圧を常に検知、一定に保ちながら計量することにより精密充填を達成した。

 商品化した3機種は、信頼性の高いサーボモーター駆動とドライブイントグル機構を採用した「オール電動射出成形機」であり、油圧機の3分の1の消費電力ですむほかオイルクーラーのための冷却水、クーリングタワー、配管などの設備が不要。その上、油漏れや騒音がなく、クリーンで快適な作業環境が確保できるという特長をもつ。
 しかもスパイラルスクリューを採用したことにより、このクラス最小の設置スペースとなっている。

 商品名は「三菱-ホツマ射出成形機」。型式名は15トンが「15MSE」、30トンが「30MSE」、50トンが「50MSE」で、当面、月産50台の予定。電子機器、精密機器、医療機器分野を狙いに市場開拓をはかっていく。
 価格は「15MSE」が550万円。

 当社はこれまで型締力80~5000トンクラスまでの機種を中心に生産・販売してきたが、今回の3機種で超小型から超大型まで品揃えが完成、従来からの特殊機対応も含めユーザーニーズに幅広く対応できる体勢が整った。

 なお大宮市でも30日、31日の2日間、三菱重工射出成形機販売(株)東京営業所において広くユーザーを招いて実演・展示する。名古屋、大宮両会場とも昨秋開発した低圧高速射出成形機MSHシリーズも併せて展示する。


    営 業 窓 口 : 工作機械・射出成形機部
    製作事業所 : 名 古 屋 機 器 製 作 所