ページの先頭です。 ページの本文へ メインメニューへ フッタへ
ページの本文です。

三菱重工ニュース
2006年8月2日 発行 第 4493 号

国内初 固体酸化物形燃料電池(SOFC)と
マイクロガスタービン(MGT)の複合発電運転に成功
大容量高効率SOFC複合発電システム開発へ弾み
 三菱重工業は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)とマイクロガスタービン(MGT)という性格の違う機器を組み合わせた複合発電システムの実証運転に国内で初めて成功した。独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から委託を受け2004年度より開発を進めていたもので、当社長崎造船所内で75kWの発電を確認した。当社は、これを受け、10月から200kW級の複合発電システムの製造に着手し、その後さらなる大容量高効率化をめざし、将来の事業用発電システムの実機開発に繋げる。


 SOFCは、都市ガスを改質して取り出す水素と空気を反応させ、直接、電力が発生するセラミック製の燃料電池。このSOFCから、化学的に未反応のまま排出される水素と900~1,000℃の高温の空気をMGTに投入してさらに発電させたのが今回の複合発電システム。従来の発電システムを大きく上回る50%超の発電効率が達成可能。

 今回の成功を支えたのは、“静的な”化学反応装置(SOFC)と“動的な”高速回転機械(MGT)という、相異なる機器を機能的に接続させる上で必要となる圧力制御技術と、低カロリー燃料を安定燃焼させる技術の二つ。
 圧力制御については、MGTの運転に求められる圧力条件に合わせて、SOFCに投入される燃料(都市ガス)と高圧空気の圧力を同じレベルに保つことを可能にしたこと。
 また一方の低カロリー燃料の安定燃焼技術については、当社が産業用ガスタービンで培った低カロリーガス燃焼技術を駆使して専用の燃焼器を開発、MGTに搭載することで、安定的な連続運転を可能にした。

 当社は、原子力発電や事業用火力発電システムの高効率化などに加え、将来的には、このSOFCを使った複合発電システムの大容量化をCO2削減の切札と位置づけている。特に、天然ガス燃料では、ガスタービン複合発電と組み合わせて60~70%、石炭燃料では、石炭ガス化複合発電(IGCC)と組み合わせて55~60%に達する発電効率が期待されるため、“SOFC+ガスタービン+蒸気タービン”複合発電システム開発へ向けた諸技術の確立を加速していく。

※低カロリー燃料:

発熱量の少ない燃料のこと。今回の複合発電では、SOFCより排出される未反応の水素や一酸化炭素といった副生ガスを指す。

<SOFC・マイクロガスタービン複合発電システム 構成図>




担当窓口:原動機事業本部 新エネルギー事業推進部
製作事業所:長崎造船所

以  上