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三菱重工ニュース
2006年6月2日 発行 第 4474 号

米国ボーイング社787向け主翼の複合材工場 竣工
 三菱重工業は、米国ボーイング社次期主力旅客機787向け複合材主翼の部品成形などを行う複合材工場を名古屋航空宇宙システム製作所(愛知県名古屋市大江町)に竣工、2日に式典を行った。本年9月に完成する組立工場とともに「世界の複合材主翼センター」を目指し、部品成形から主翼組立までの一貫生産ラインを構築する。
 竣工式には、神田真秋愛知県知事のほか、ボーイング社からハーレー副社長、当社から西岡喬会長、戸田信雄常務執行役員航空宇宙事業本部長が出席した。


世界最大級のオートクレーブ(複合材硬化炉)
世界最大級のオートクレーブ(複合材硬化炉)
 竣工した複合材工場は、全長約210m、幅約170m、高さ約35mで床面積約47,000m2。複合材テープを積層する複合材レイアップ装置、積層後の複合材を高温高圧で焼き固める世界最大級のオートクレーブ(複合材硬化炉)、硬化した複合材スキンなどを加工するスキン用ウォータージェット切断装置などの最新鋭の諸設備を導入、7月から本格生産を開始する。発足時の人員は約500人。

 当社は4月に、下関造船所大和町工場(下関市東大和町)内に、主翼の補強用部材であるストリンガー(縦通材)を製作するための新工場も竣工しており、787複合材主翼の生産は、名古屋の成形、組立両工場に下関の工場を加えた3工場が連携して行うことになる。

 主翼に採用する複合材は炭素繊維と樹脂を組み合わせた炭素繊維強化プラスチック(CFRP)で、翼長約30mもの大型主翼に採用するのは世界で初めて。従来のアルミ合金やチタン合金に比べ強度・剛性に優れている。ボーイング社によれば、この複合材の採用による軽量化に加え、先進エンジンの適用、最新の空気力学に基づいた機体形状などにより、燃費は従来機に比べ約20%の向上が期待でき、さらに整備コストの低減も期待できる。

 当社はこれまで長期にわたり、複合材の研究開発に取り組んできており、長距離ビジネスジェット機や防衛庁向け航空機、およびロケットなどの構成部品を数多く供給してきた実績を持つ。これらの実績をベースに、今後20年にわたり1,000機を超える需要が見込まれる787の主翼に取り組み、大型複合材主翼設計・製造において比類ない技術を確立して、「世界の主翼センター」としての地位を築いていく。



担当窓口:名古屋航空宇宙システム製作所

以  上