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三菱重工ニュース
2005年12月13日 発行 第 4420 号

シェルとCO2事業化で戦略的提携
排ガス回収CO2を用いた原油の効果的回収(EOR)を研究・推進
 三菱重工業と、国際石油資本(メジャー)のロイヤル・ダッチ・シェル(Royal Dutch Shell plc)グループの探鉱生産担当企業であるShell EP International Limitedは13日、原油の高次(効果的)回収(Enhanced Oil Recovery=EOR)を念頭に、中東地域においてCO2を回収・分離するプロジェクトを共同で研究・推進していくことで合意し、戦略的な提携契約を締結した。


 両社が推進するプロジェクトは、当社が保有する排煙脱炭技術を活用するもの。具体的には、発電所や工場設備より放出される燃焼排ガスからCO2を分離・回収し、近隣の油田地帯に移送して油層に注入することで、原油を効果的に回収するCO2-EORの実施を目指す。両社は近くフィージビリティ・スタディ(事前可能性検討)を開始する。
 このCO2-EORは、使用したCO2が最終的に地下油田に貯留されることから、新たな石油資源確保に役立つだけでなく、地球温暖化防止にも大きく貢献する。

 当社のCO2回収技術は、関西電力と共同で開発したもの。吸収液を用いて排ガス中に含まれるCO2を分離・吸収する化学吸収プロセス技術で、エネルギー消費が少なく、吸収溶剤の保守が容易という優れた特徴を持つ。この技術を用いたCO2回収プラントはすでに国内で商業運転されているほか、マレーシアの尿素肥料工場にも尿素肥料増産用に導入されている。また、近く、インドの尿素肥料工場でも3、4号機目が稼動する見通しとなっているが、EOR事業への本格的な適用検討は今回が初めて。

 原油の生産では、油層そのものが持つ圧力で原油を回収する方法(1次回収)や、水やガスを注入し油層の圧力を維持することで回収する方法(2次回収)が広く行われているが、これらの方法を用いてなお、通常、60~70%の原油が回収できない状態にあるとされる。CO2-EORは、この状態からさらに原油を回収する3次回収法で、CO2と原油が油層内で超臨界圧下に自由に混ざり合う状態(ミッシブル状態)を形成し、原油回収率を飛躍的に高めるとされている。

 今回の契約締結は、中東地域を中心に1世紀を超えて原油生産に取り組んできたシェルが、当社のCO2分離・回収技術を高く評価したことによる。これを機に当社は、今回の提携を着実に推進していくとともに、さらに技術に磨きをかけ、CO2回収事業を一層拡大していく。




営業窓口:機械事業本部 化学プラント部
担当事業所:プラント・交通システム事業センター

以  上