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三菱重工ニュース
2005年8月4日 発行 第 4374 号

米国ボーイング社787向け複合材主翼の組立工場 着工
4日に起工式
 三菱重工業は4日、米国ボーイング社最新鋭旅客機787向け複合材主翼の組立工場(名古屋市港区大江町2番地)の建設に着手した。組立工場は、本年1月に起工した複合材部品の成形などを行う複合材工場と併せ、材料、部品および人の流れなどを整流化したレイアウトを展開、部品成形から主翼組立までの一貫生産ラインを構築する。竣工は2006年6月末の予定。この建設着手を記念して当社名古屋航空宇宙システム製作所では同日、起工式を開催した。
 大型民間機の主翼製造は、ボーイング社、エアバス社など機体取りまとめメーカー以外では今回の当社がはじめて。また、主翼に複合材主翼を採用するのも世界初となる。当社は上面/下面スキン(外板)、ストリンガー(縦通材)、スパー(桁)、リブ(翼小骨)を組み合わせた主翼ボックスと呼ぶ構造部位を担当する。
787向け複合材主翼 組立工場建設予定地(手前は複合材工場(建設中))
787向け複合材主翼 組立工場建設予定地(手前は複合材工場(建設中))
 この組立工場は、全長約280m、幅約90m、最大高さ約30m、延床面積は約23,000m2。翼長約30mの主翼の組立を手掛ける。
 現在建設中の複合材工場は、高速で複合材テープを積層する「複合材レイアップ装置」、積層後の翼長約30mの大きな主翼の複合材を高温高圧で焼き固める「硬化炉(オートクレーブ)」などの最新鋭設備を導入、組立工場とともに、787主翼の高効率生産体制を支えることになる。

 主翼に採用する複合材は炭素繊維と樹脂を組み合わせた炭素繊維強化プラスチック(CFRP)。従来のアルミ合金やチタン合金に比べ強度・剛性に優れ、ボーイング社によれば、機体の軽量化などによる燃費の向上(従来比20%アップ)、並びに整備コストの低減(同30%ダウン)が期待できる。

 当社はこれまで、ボンバルディア社の長距離ビジネスジェット機「グローバルエクスプレス」のフラップ(高揚力装置)、ウィングレット(翼端小翼)などの部位や、防衛庁向けF-2支援戦闘機の一体成型主翼などで複合材を手掛けた実績を持つ。これらの実績をベースに、大型複合材主翼設計・製造で比類ない技術を確立して、「世界の主翼センター」としての地位を築いていく。

 
ボーイング787外観 (提供:ボーイング社)   787主翼構造図



担当窓口:名古屋航空宇宙システム製作所

以  上